一般財団法人光文文化財団

第23回鶴屋南北戯曲賞受賞の言葉

谷賢一

受賞作:
『1986年:メビウスの輪』
受賞者:
谷賢一(たに けんいち)
選考経過:

現役演劇記者7名による選考委員会を2回にわたって開き、決定。 2019年12月19日の第一次選考会で4作品をノミネート、2020年1月15日の選考委員会で最優秀作品を選出した。

ノミネート作(作品名 公演順)

  • 『ヒトハミナ、ヒトナミノ』横山拓也
  • 『命、ギガ長ス』松尾スズキ
  • 『美しく青く』赤堀雅秋
  • 『1986年:メビウスの輪』谷賢一
贈呈式:
2020年3月23日 帝国ホテル(東京・内幸町)

受賞の言葉

鶴屋南北戯曲賞

谷賢一

 この度は身に余る栄誉、大変な賞を頂き、非常に喜ぶと同時に非常に恐縮しております。
主催者・関係者の皆様、選考委員の皆様、本当にありがとうございました。
 今回受賞させて頂きました『1986年:メビウスの輪』は、確かに私が書いた作品ですが、 しかしどうにも独力で書いたとは思われず、私の故郷であり大きな悲劇に見舞われた福島という土地や、主人公のモデルとして取材させて頂いた岩本忠夫元双葉町長、 アイディアやインスピレーションを与えてくれた出演者とスタッフなどの力によって書かされた、書かせてもらった作品であるように思います。
ですから今回の受賞という栄誉も、私一人の物とせず、力を与えてくれたすべての共同作業者の頭上に輝く物として賜りたいと思います。そしてこの作品が歴史ある鶴屋南北戯曲賞を受賞することで、福島の物語がより広く長く読み継がれることを心から嬉しく思います。
本当にありがとうございました。

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